なぜ日本では電子書籍が広まらない

iPhoneのアプリを探すのがすっかり日課になっている。その際にいつも羨ましく思うのは、英語圏の人を対象とした電子書籍の豊富さである。
とにかく、英文の電子書籍はクリスマスキャロル等の比較的普通のジャンルの作品からタイムマシン、火星のプリンセス砂の惑星等の古今東西の名作SF、ファンタジー等まで幅広くそろっている。しかも、1$程度と非常に安い。かたや日本はというとあまり聞いたことがないような漫画ばかり。個人的に漫画は嫌いではないのだけど、この作りが悪い。折角iPhoneのような見やすく拡大縮小も自在なデヴァイスに向けての発信なのに、携帯コミックと同じような一コマずつをみせる仕様のものばかり。基本的に漫画というのは面ではいるものであってコマで見るものではないので、全く集中出来ない。これは消費者の求めるものではないとなぜ彼等は理解しないのだろうか?
一方小説の方は購入したことがないので、UIの詳細はわからない。が、ここで英語なら許せるが日本語では許しがたい大きな障害が立ちはだかる。そう縦書き表示だ。ブログぐらいの短い文章なら気にならないのだが、これが数百頁の小説だと読みづらいことこのうえない。しかも日本の小説はふりがなが重要な役割を持っているのだが、この表現も横書きのテキストリーダーで満足行く出来のアプリが存在しないのだ。やはり縦書き表記でテキストを表記することは難しいのだろうか?
このようなアプリの存在がないこともさりながら、コンテンツが少ない事も嘆くべきポイントだ。 そもそも、著作権の関係で日本の小説は50年経過しないと無料配布できない。しかし日本の小説はまず明治期に大きな変革があり、その後戦後、70年代移行と何度かその文体などの変化がある。よって、青空文庫などの素晴らしいコンテンツ発信の場があるのだが今ひとつ面白そうなタイトルが少ない(飽くまで自分の趣向にとってで)。兎に角有料のものでも最新の小説を気軽に電子媒体として提供しているところが少なすぎるのではないかと思うのです。レガシーメディアがどんどん高価になっている上に、嵩張って部屋に入りきれなくなっているので、AppStoreでもぜひ日本語の小説を販売して欲しいと切に願っている今日この頃だったりします。でもレガシーメディアは風呂の中でも読めるのが良いのだよな。ふにゃふにゃになるけど
例によって、落ちも山もなく思うままに書いてしまった。