ディストーションで自作エフェクタ入門 4

ディストーションで自作エフェクタ入門 4

 少々多忙で、時間が空いてしまいました(・ω<)

さて、今回はスイッチ周りの配線です。
たいていの自作エフェクタは
・9V
・input(入力)
・output(出力)
・GND
の4つを接続すれば良いようになっています
それ以外は単なる応用です。
 故に、この部分だけ知っていれば、他のエフェクタを作る際にも
基盤のレイアウト(ないしは配線図)だけあれば配線できてしまうということですね。



こちらは以前公開した配線図からスイッチ周りだけを切り出したものです。
コレを元にして説明していきますので、確認しながら配線していってください。

1.部品をケースに取り付ける。
まぁ、ここで躓くことはないでしょう。
六角ナットはしっかり締め付けましょう。

2.LEDの準備と取り付け
とりあえず、簡単なところから。
LEDにはちゃんとプラスとマイナスがあります。
足の長いほうがプラスですね。
こちらに抵抗を接続します。そうしないと、強烈に発光して最悪一瞬で潰れます(´・ω・`)
 接続する抵抗は2.2KΩぐらいで良いと思います。1KΩだと眩しいですし、4KΩだとちょっと悲しくなるくらい暗いです。


 まず、LEDの足の長い方と抵抗の片方の先端をクリっとラジオペンチでU字に曲げましょう。これを互い違いに絡ませて、ラジオペンチで圧着。しっかり絡ませたら、ハンダ付けします。
 最後に絶縁するため、2ミリか3ミリΦの熱収縮チューブをかぶせて、ヒートガンで収縮させます。ヒートガンがない場合には、ドライヤー(かなり口の奥深くに入れないとだめかも)やハンダゴテでちょいちょいと触れてやる感じでもよいでしょう。
 もちろん、端っこの5〜10ミリくらいは接続のために残しておいてください。
もし、配置上、配線の長さが足りない場合には単線などで、延長しておきましょう。
やり方はもう分かりましたよね?

準備が終わったら、プラスをDCジャックのホットの端子へ9Vへつなげる配線と一緒にハンダ付けします。配線材は撚り線をつかいます。撚り線は両端とも5ミリくらい皮膜を剥いて(ねじりながら剥きましょう)、予備ハンダをしておきましょう。
マイナスは3PDTスイッチの右上へつなげましょう。これもやりづらいですが、なるべく絡ませておきます。先に数ミリに切った2ミリΦ熱収縮チューブをかぶせて奥の方へずらしておくと、後に綺麗に仕上げることができるかも(おまかせします)。ただ、この場合、いきなりかぶせて収縮させないようにしてください。あとでトラブった時にチェックできなくなります。他の接続部分も同様の処理をしましょう。

配線時のコツとしては
・撚り線は予備ハンダをする
・接続先と絡ませる
・できれば熱収縮チューブをかぶせる準備をしておく
・軽く引っ張っても外れないように、しっかりハンダ付けする
・配線が長くなりそうなところやゴチャつきそうなところは配線材同士をねじってまとめてやる(自分は結構忘れますので、汚いですヘ(。。ヘ)☆ヽ(^^;)バキ)。
・ハンダが上手くつかない端子は少し紙やすりとかでキズをつけるとハンダがつきやすくなるよ!

です。基本的にコレの繰り返しです。

3.DCジャックの配線について
DCジャックには3つ端子があります。「電気ってプラスとマイナスだろ? なんで3つも端子あるの? 予備?」 恥ずかしながら、最近までそう思っていて大失敗しました(^^ゞ

 さて、自作エフェクタにかぎらず、おおよそのエフェクタはセンターマイナスが標準です。つまり、DCジャックを覗きこんで真ん中にある棒がマイナス。DCプラグの周りの銀色の部分がプラスです。


そして、DCジャックにはこのような感じで配線します。ちょっと先の図ではわかりづらいところがあると思いますので、図を用意しました。
 L字になっている端子がマイナス(コールド)です。ここはステレオジャックの周りの部分につながる端子に接続します。ステレオ・モノラルジャックのプラスマイナスはよく観察すれば分かると思います。ただ、ステレオジャックの短い方の出っ張り(?)は本来Rチャンネルであるところをマイナス(今回は9V電池スナップのマイナスを接続)として使用しています。一応、こっちもマイナスなのですが、DCジャックやポット、基盤のGRDに配線する場合は真ん中の端子(プラグの胴体部分に触れる輪っかのところ)に接続します。その前に繋げてたマイナス配線と同じなんだけど、単純に、真ん中の端子が混みあいすぎてやりづらいからなんでしょうね(^^ゞ

 端っこに垂直に立っている端子はプラスです。LEDのプラスと基盤の9Vというところに接続します。

問題はプラス端子と垂直に刺さっている最後の端子です。中程にぐさっと垂直している端子です。
 これがなにかというと「スイッチ端子」です。
ここには9V電池スナップのプラスを接続します。9V電池スナップのマイナスは前述したようにステレオジャックの短い方につながる端子に接続します。
 電池をここへ接続することにより、AC/DCジャックを接続した際、電池に電気が逆流しないようになるのです。
 ステレオなどでイヤホンを挿すとスピーカーから音が出なくなるというのはこういう仕組みを使っています(今時だとそういう機械使ったことがある人ってすくなくなってる?)

4.単線と撚り線
すでに何度か出ていますが、配線材には単線と撚り線があります。単線は針金に皮膜をかぶせただけのもの。撚り線は細い線を束ねて皮膜をかぶせたものですね。

 単線は配線しやすいですが、なんども繰り返し動かすと中で折れてしまうことがあります。故に、一度配線したらあまり動かさないようなところに使用します。

 撚り線は前述したように皮膜をはがして、ネジってまとめた後、予備ハンダをしてから使用します。少々面倒ですが、柔軟性があるため、基盤との接続など比較的動かす機会が多そうな部分に使用します。
 
※もしプラスチックケースを使っているなら
 配線図はアルミダイキャストケースなど通電するケースを使用している場合の配線図です。プラスチックなど導通がない場合、ちょっとアースに不安がある場合には、ステレオジャックのマイナスとモノラルジャックのマイナスを直接つないでください。

よく見てみたら、スイッチ介してちゃんと接続されているみたい(^^ゞ

5.基盤との配線
 ケース・スイッチ周りの配線が終わったら、基盤との配線を行います。撚り線を使って、予備ハンダをしてから行いましょう。
 また、余裕を持ちすぎてポットなどとの配線を長くすると思わぬノイズが発生することがあります。(必要最低限の余裕を持たせつつ)なるべく短く配線しましょう。


 最後に、基板の裏にプラ板や紙を切ったものなどをかるく挟み込んでケース内に収めましょう。通常はパーツが見える方を表側(通常使用時には下を向くように)配置します。
あ、写真の汚いケース配線は悪い例ですヘ(。。ヘ)☆ヽ(^^;)バキ また、実は公開した配線図と違う方法で配線していますので(配線図側のほうがノイズなどが少なくなるそうです)、写真を元に配線するのは止めましょう(^^ゞ

 いろいろ偉そうなこと言ってますが、失敗から学んだことと思ってください(´;ω;`)

もし大きめのケースを使用していて、電池が中で動いてしまいそうな場合にはメラミンスポンジ(いわゆる激◯ち君)を適当に切って抑えに使うと良い感じです。
上手く収まると良いですね(^^)

最後にIC(オペアンプ)を向きに注意してソケットにはめ込みます。
 結構、これ忘れて、試奏の時に「鳴らない!」と焦ることが多いです。
ICの足は外側に広がっているので、平らなところに軽く押し付けてまっすぐになるよう矯正してからはめ込みます(一応専用の器具もあったりしますが、特にいらないかな)。
向きに注意してくださいね。●な印が右上です。

一応一気に完成させちゃいましたが、次回はいよいよ試奏とかなんとか!